隙間だらけの家ではこうなる・・・
- 2018年05月29日
こんにちは(^^)
ファイナンシャルプランナーの小川です。
先回のブログにてシックハウスのお話して、それを予防するために計画的な換気が必須だというお話をしましたね。
計画的な換気を行うためには家の中の隙間が少なくなくないと家の中の汚れた空気をくまなく換気することができません。
そのために『気密』がとても重要になります。
今日はその『気密』について少し詳しくお話しますね。
気密とは家の隙間を塞ぐことで家の中の空気が逃げないようにすることを言います。
そして、気密が適切に施工されていない、隙間だらけの家はこんな問題点が起きてきます。
☑換気が予定通りにできず室内の有害物質を換気しきれずシックハウスのリスク増大
☑冬は隙間風が入ってきて家の中が暖まり難い
☑夏は外の蒸し暑い空気が入ってきて家の中が涼しくならない
☑湿気を換気し難くなるためカビやダニが生えやすくなり喘息やアトピーなどの健康被害が発生しやすくなる
☑冬は家の中の暖かく湿った空気が隙間から外に出る際、壁の中で冷たい空気に冷やされ壁の中で結露してしまうことにより、カビ壁の中で大量に発生し木材も腐らせる原因になる
☑窓や断熱材にお金を掛けて高性能なものを使っても効果が半減してしまう
等々、こんな問題が起きてしまいます。
夏は冷房や除湿が効きにくい、冬は暖房しても隙間風で寒い、壁内結露により家を早く傷めてしまい上手く換気ができず健康を害することにもなる・・・・
こんなおうち、いかがですか?
それでも良いという方は気密工事を適当にしている建築会社さんを選んでいただいても問題ありませんが、私ならばちょっとそんな会社さんは避けたいところです(^^;)
さて、具体的には下記のような工事を行い家の中の隙間を塞いでいきます。
壁や天井はこのように湿気を通さないように『防湿気密シート』で覆います。
↓コンセントや配管の周りなど隙間が空きやすい部分を発砲ウレタンで塞ぐ
などなど、これらの作業は家ができあがると見えない部分になりますが、このように見えない隙間を丁寧に塞ぐことで隙間が無い状態を作ることができます。
そして最終的に家の中にどの程度の隙間が空いているのか、↓のような機械を使って計測します
こうして家の中の隙間面積を測定し、その家にどの程度の隙間が空いているか、気密性能を数字で測定することができます。
その数字とは
『C値(シーチ)』
という数値で表され
C値=家に空いた隙間の面積 ÷ 家の床面積
という計算式で計算され、C値が小さければ小さいほど家の中の隙間が小さい高気密住宅ということになります。
我が家の場合ですと33.74坪の家で、2cm×3cmの穴が空いているという結果で
0.0538・・・という数字になり、公式にはC値=0.1以下という数字になります。
どこまでこだわるかによって求めるC値は違ってきますが、最低でも
C値=1
を下回る性能は欲しいところですね。
C値=1でも予定していた換気量の半分程度しか換気ができないといわれています。
C値がそれよりも高い、低気密住宅ではもっと換気の効率が落ちてしまいますのでシックハウスのリスクはさらに高まりますし、いくら冷暖房をしても空気が逃げてしまいますので冷暖房に多くのエネルギーがかかってしまいます。
C値に関しては現在政府の定めた基準はなく、測定も義務付けられていませんので住宅会社さんの中には測定すらしていないという会社さんもあり、しっかり施工している会社かどうかは我々消費者がしっかり見極めないといけません。
その判断基準として展示場等に行った場合に
「この家のC値は幾つですか?」
もしくは
「C値は幾つくらいを目標にしていますか?」
という質問を投げかけてみてください。
しっかり理解しているところでしたらちゃんと答えてくれますし、そうでないところは計測すらしていません。
大事なことなので繰り返しますが、C値が高い低気密住宅には健康面、住宅の寿命の面など様々なリスクがあります。
なので、最低限必要な性能を確保できる家、それを施工できる住宅会社を私たちがしっかり見極めていくことが大切です。