10年後の10万円と明日の1万円、どっちを選ぶ?
- 2018年07月30日
こんにちは(^^)
ファイナンシャルプランナーの小川です。
今日のネタは私がすご~く苦手な人間心理のお話です。
直接お会いした方はわかるかと思いますが、私は心理戦とか駆け引きとか、そんなことが大の苦手です。
どちらかと言うといいように操られるタイプかもしれませんね(^^;)
さて、人の心理とお金のお話は実はすご~く密接に関わっています。
例えば、以下の2つのお金をもらう権利を選べるとしたら、あなたはどちらを選びますか?
①明日もらえる1万円
②10年後に10万円もらえる
ちょっと自分の事としてイメージして考えてみてください。
行動経済学の理論では②よりも①の方を選ぶ、つまり将来の大きな利益よりも、目の前の小さな利益を選択する人が多いとされています。
あなたはどちらを選びましたか?
よっぽど今お金に困ってるのならば①という選択肢を選ぶこともあるでしょうが、どう考えても②の方が合理的なのに。
人間の脳は将来のことよりも目先のことを考えるようになっているということらしいです。
さて、ここから何を申し上げたいのかと言いますと、
『自分の主観的な判断基準で大きなお金の使い方を判断すると大失敗する』
ということです。
これはその人の能力の問題ではなく、人間の脳の構造上仕方のないことなのです。
「家賃と同じくらいで家が買えるなら・・・」
「将来返済額がいくらになるかわからないけど今安い方のローンを」
「将来いっぱいお金がもらえるより毎月お金がもらえる商品の方が良い」
「掛け捨ての保険は嫌、貯蓄型が好き」
「いつ死ぬかわからないから年金は早くもらいたい」
などなど、保険、ローン、金融商品、公的年金の受け取り方など、お金のことを考える際にこのような判断をされる方は大勢いらっしゃいます。
見事なまでに根拠の無い合理的とは言えない判断をされている方大勢いらっしゃるわけです。
そして、そのことを考えるときも売り手の立場の人や周りの知識の無い方に相談されるので方向を修正されることはごく稀です。
繰り返しますが、これは人間の脳の構造上の問題であり、その人の能力的な問題ではありません。
そして、住宅会社や金融機関も営業マンは優秀な人ほどこんな心理的なテクニックをうまく使い、あたかもお客さんが自分で選んだかのように行動をコントロールすることが得意です。
とある経営コンサルタントは
「私はどんな商品、サービスでも目の前のお客様からYESもNOもどちらの答えも引き出せる。でも、このテクニックは危険だから使いません」
と、このように話をしていました。
優れた営業マンほどダメなものも良いと判断される会話のテクニックを心得ているのです。
メンタリストのDaiGoさんを思い出してもらえば納得できるかもしれませんね。
そして、人間は一度自分で良いと思ったらそれを否定されると嫌な気持ちになり、自分の行動を正当化しようとします。
私にも過去にお客様を怒らせてしまった経験がありますし、私の仲間のFPもお客さんのためを思って話をしているのにお客さんが怒りだしてしまい、ダメな商品を勧めた営業マンをお客さんは一生懸命弁護するというおかしなことになったというケースも。
それほど人間の行動は合理性ではなく感覚的な部分によって支配されているのですね。
私はこんな知識を知ってはいますが、自分がそれを使うのはすごく苦手です。
さて、結論になりますが何か意思決定をするとき、特に家や保険など大きな買い物をするとき、転職するときは必ずいったん立ち止まって第三者の視点から意見をもらい、客観的に自分自身を見てみましょう。
自分の直感を信じて、自分の経験則からだけで判断してしまうと失敗する可能性が高く、取り返しの付かないことにもなってしまうからです。
このお話をあなたにこれから訪れる大きな意思決定のときに思い出していただけますと幸いです。
そして、お金のことや家など大きな買い物をされる際に合理的な後悔しない意思決定をされたい方はご相談下さいね。