借金は悪いことなの?
- 2018年08月09日
こんにちは(^^)
ファイナンシャルプランナーの小川です。
私は子供の頃、祖母から「借金はするなよ」と教えられたことがありましたが、あなたにはそんな経験はありませんか?
借金が原因で一家が離散
友達の借金の保証人になり逃げられてしまう・・・
会社の借金を返すために経営者が自殺・・・
などなど、TVドラマなどで借金に関してはこんな話が登場してますし、実際に借金が原因で身を滅ぼしたという方も周りにいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、お金を借りること自体は何にも悪いことではありません。
お金を借りることで企業は設備投資を行い、人を雇い人の約に立つモノ、サービスを提供することができ、そこで働く人のお給料を払いその人の生活を支えることができます。
家を買うときには、2000万円、3000万円という自分で貯蓄するには大きすぎる金額を住宅ローンを用いることですぐに用立てることもできます。
もしもお金を借りずに、自分で資金を貯めて事業を始めようとしたり、おうちを買おうとしたらとてつもなく膨大な時間が掛かりますよね?
そしてそのことで時間とその間に得られるはずだった利益の損失にもなりますよね。
お金は適切に借りることで人生、世の中を豊かにする
そのために金融機関というものがあり、皆から預かったお金を必要としている人達に貸し、お金を経済の潤滑油として世の中に巡らせているのです。
これがお金を貸すことと借りること、金融機関の仕事の本質のはずですが、金融機関に長年勤務されてきたベテランの方でも、優良企業の社長さんでも「借金は悪」という気持ちが根底にある方もお話していると多くいらっしゃるように感じます。
さて、先回のブログの続きになりますが、家を買うときにも
「できるだけ借入額は減らしたい」 「早くローンを返したい」
とお考えの方も多くいらっしゃいます。
勿論それが正しい場合もありますが、反対にそうでは無い場合もあります。
家を買う時、一定の条件を満たしていると
『住宅取得資金等控除』
という、税金の優遇を受けることができます。
これがどういうものかと言いますと、
『年末のローンの残高 × 1%』
購入してから10年間支払うべき所得税、住民税が安くなるという制度です。
計算してみるとわかりますが、すごく大きな恩恵がある制度ではないでしょうか?
例えば、年末のローンの残高が2000万円だったとすると・・・
2000万円 × 1% = 20万円
20万円支払う税金が安くなるということです。
しかし、もしも頭金を多くして借入金を減らしたり、早期に返済して残高を減らせばその分税金の控除額も少なくなるということを意味します。
例えば、先ほど2000万円借りたケースですと200万円頭金を増やし、年末の残高を1800万円にしたとすると
1800万円 × 1% = 18万円
と、このように税金の控除額も少なくなります。
住宅ローンの金利が現在ですと1%前後ですが、頭金を多く入れたり早期に返済したりしても結局プラスマイナスゼロくらいになるということになります。
頭金を増やす分定期預金等で手元にあればもしも収入が減ってしまった場合、急な出費が発生しても対応できるため安心ですし、良い運用先で運用して増やすこともできますよね。
もしローンの残高を減らしたい、早期に返済したいという場合は住宅ローン控除の終わる10年が過ぎたらその後に繰り上げ返済することでそこから先の利払いを減らすことができます。
お金を借りることは悪いことではありません。
本当に怖いのは金利やローンの仕組みのことを知らない、計画性無しで借りてしまうこと。
しっかりリスクを知り、計画的に活用すれば怖いものではありませんし何にも悪くないものです。
ローンの仕組み、お金を借りるということ、正しい知識を得て賢く利用しましょう。