老後は確かに大切なんだけど・・・
- 2018年09月29日
こんにちは(^^)
ファイナンシャルプランナーの小川です。
あなたは老後のこと、年金のこと、心配でしょうか?
「年金ってもらえるんだろうか?」
「年金をアテにしないで生活できるくらい貯金をしなきゃ」
など、このように思われているという方もいらっしゃるのではないでしょうかね。
確かに、公的年金は今後縮小傾向にあるのは間違いありません。
これまでよりも老後の資産形成の必要性は高まっており、そのため国もiDeCo(個人型確定拠出年金)の制度拡充など、お得な制度を作り将来のための資産形成を後押ししております。
私もご相談いただいた方には「おうちを買いたい!」と思われる方には老後に困らないように、老後の貯蓄計画もセットでアドバイスをしたりプランを考えたりしています。
ローンを返し終わったけど、老後の資金が底をついてしまったのでは大変ですからね。
しかし、ご家庭によっては
『老後は比較的余裕。子供が大きくなるまでが大変。』
という状況もあります。
ご夫婦共に退職金、企業年金が手厚い大企業にお勤めだったり公務員の方だったりすると老後は比較的ゆとりを持っていられます。
しかし、その代わりに若い頃はさほどお給料も高くなく、お子様が3人、4人といるとお子さん達が皆大きくなるまでの現役の頃の家計が大変な場合があります。
なので、そんな場合には老後の資産形成はお子さんたちが皆大きくなってある程度余裕ができてからでも間に合い、逆に現役の頃の家計の余裕を増やしてあげる方が適切なんです。
ローンを返済していく場合には特に老後の資金より手持ちのお金に余裕を持たせておくことが大切ですね。
さて、しかしながらそんな場合でも
「老後は年金なんてアテにならないから今から自分で準備しておかなきゃ大変ですよ」
「老後には3000万円貯金が必要です」
と将来に向けた資産形成を勧められることがあります。
最近相談を受けた方がまさにこの典型例。
ハウスメーカーさんから紹介されたFP(FP資格を持つ保険屋さん)から老後の資産形成と保障を兼ねた外貨建て保険(保険料は毎月1万8000円前後)を勧められ、本当にそれで良いのか疑問に思われてご相談いただきました。
さすがに現役の頃にお金が無くなるようなシミュレーションではありませんし、外貨建て保険が悪いわけではありません。(むしろ円建ての通常の保険より外貨建ての方が個人的には魅力的に思います。)
しかし、保険は途中解約すると大損してしまいますので基本的には60歳頃まで使えなくなります。
そうなると予想外の出費があったりすれば手持ちの預金が心もとなく余裕の無い不安な資金計画になってしまう恐れがありました。
そのため、保険は安い掛け捨て(毎月約3000円)にして、できるだけ毎月の余裕と手持ちの預金を増やすようにしました。
保険や金融商品は言わば薬です。
たしかに老後のお金の不足が予測される場合には今回のような提案は良薬にもなりますが、反対にこのご家庭のようなケースには現役の頃の家計の余裕を奪う毒になることもあります。
なので、ご自分の家計の問題、課題は何なのか、どうやって対処していくのが適切なのか、商品を販売するためではなくあなたの生活を守り、あなたの利益を最大化するために考えてくれる専門家と一緒に適切な方法を考えてみましょう。