伝え方が9割?
- 2019年09月16日
こんにちは!
FPネットLIVRA 代表FPの小川です。
「伝え方が9割」
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
そんなタイトルの本も出版されているのですが、同じことを伝えていても伝え方が違うと受け取る印象は全然違うということです。
言葉の選び方が下手な私にはもっと勉強しなければならないことですね(汗)
以下の2つのローン、どちらを選びたいかを文章から受けた印象で選んでみていただければと思います。
ローン①
こちらのタイプのローンは半年ごとに適用される金利が見直しされる特徴があります。当行で利用いただけるローンの中では一番金利が安く借りていただくことができるのですが、金利が見直しされますと途中で金利の負担が増えてしまったり、将来返済額がどうなるかわからないリスクがあるローンです。
ローン②
こちらのタイプのローンは過去20年間で考え増すと一番返済額が少なく済んでいるローンです。半年ごとに金利の見直しが行われ、もちろん将来変動する可能性もありますが少なくとも過去20年程度はずっと同じ金利で、結果的には一番返済額が安くなっている実績のあるローンです。
さて、あなたは①、②のどちらを選びたいと感じましたか?
おそらく②の方を選びたいと思ったのではないでしょうか??
もうお気づきのことかと思いますが、①、②のどちらも同じ変動金利型のローンのことを説明しています。
(実際にはもっと詳細を説明しなければならないのですが)
どちらも嘘をついているわけではありませんが、②の方がよく思えるような説明がされているかと
思います。
同じローンを説明しているのに、受け取る印象は違いますよね。
「リスクがある」「注意が必要」
などと言われるとついつい身構えてしまいますが
「変動する可能性がある」
などの言葉に置き換えられたり、過去の実績などを付け加えてデメリットに対するフォローをすることであまりマイナスな印象は持たないようになります。
反対に、マイナスな言葉を意図的に使うことで選んで欲しくない商品に対しマイナスな印象を持たせることもできます。
こういった言葉の使い方によってあなたが受け取る印象を操作し、自分が選んだつもりになっていても特定の商品を選ぶように誘導されることがあります。
特に、凄腕の営業マンほどこういった言葉のテクニックを上手に使っています。
住宅ローン選びはあなたの人生設計を台無しにしてしまう危険性がある、大変重要な問題です。
デメリットに対する対処法をしっかり持っていれば何の問題もありませんが、もしそんな対処法無しに言葉のテクニックに操られてしまい、自分に合わないタイプのローンを選んでしまったら嫌ですよね。
売り手の言葉にはこういったバイアスが掛けられていることがありますので、印象で良し悪しを判断することのないようご注意下さい。